幼くして母を亡くし、母の身分が低いために、 臣下に下り、源氏の姓を賜った。
惟光 ( これみつ )が源氏の隠し事に関係しないことはなくて、明石の上京の件についても源氏はこの人にまず打ち明けて、さっそく大井へ山荘を見にやり、源氏のほうで用意しておくことは皆させた。
「昨夜はよい月でございましたから、 嵯峨 ( さが )のお供のできませんでしたことが 口惜 ( くちお )しくてなりませんで、 今朝 ( けさ )は霧の濃い中をやって参ったのでございます。
光輝くその容貌から、「光る君」などと呼ばれる。
いわば神格化された光源氏と比べ、頭中将は人間味あふれる人物として描かれています。
「 桂 ( かつら )に私が行って 指図 ( さしず )をしてやらねばならないことがあるのですが、それをそのままにして長くなっています。
母は右大臣の四の君。
六条御息所 ろくじょうのみやすどころ ある大臣の娘。
中将の君 -。
小さいうちにあなたの子にしてもらえば、子供の将来を明るくしてやれるように思うのだが、失敬だとお思いにならなければあなたの手で 袴着 ( はかまぎ )をさせてやってください」 と源氏は言うのであった。
明石の方関係 [ ]• 雲居雁の兄。
なお、彼の属する「家」についても解説する。
教養高く優雅な貴婦人だが、源氏への愛と恨みから怨霊となって女君たちに祟る。
時流から外れた山賤の身で」 ・「はるのみやこ」=春の都・春宮(東宮) こひわびて なくねにまがふ うらなみは おもふかたより かぜやふくらむ 恋ひわびてなく音にまがふ浦波は 思ふかたより風や吹くらむ(源氏・須磨199) ・須磨に退去した源氏、秋風に泣く 源氏「波音が泣き声のように聞こえるのは、恋しい人のいる都から風が吹いてくるからか」 ・「浦」と同音の「裏」=心 の意でもあることを考え合わせると… みるほどぞ しばしなぐさむ めぐりあはむ つきのみやこは はるかなれども 見る程ぞしばし慰む めぐりあはむ 月の都ははるかなれども(源氏・須磨204) ・須磨での十五夜に、兄朱雀帝と話をした去年のことを思い出して 源氏「月を見ていれば心が慰められる。
夫人が気むずかしいふうになっているのも気づかないように源氏は扱っていた。
それに京へ来たら訪ねようという約束のしてある人もその近くへ上って来ているのですから、済まない気がしますから、そこへも行ってやります。 弘徽殿(こきでん)の女御は(にょうご)、藤壷の中宮が自分より上座におられますのを、何かの折節ごとに不愉快にお思いでしたけれど、物見の行事には見過ごすこともできずに参上なさいました。 また、朱雀帝が須磨に退去している源氏を呼び戻そうとすると 「過ちがあって退去した人を三年もたたないうちに都に呼び戻すとは、 過去に例がなく、人民に示しがつきません」と言う。
東宮に参入して、姫君(秋好中宮)をもうけたが、東宮に死別。
嵐山 ( あらしやま )の 紅葉 ( もみじ )はまだ早うございました。
左馬頭、藤式部丞ら女性談義に加わる なり上れども、もとよりさるべき筋ならぬは、世人の思へることも、さは言へど、 なほことなり。